読者様からのご相談。NISA口座で米国ETFを購入する前に検討すべきこと 中田たろうの投資日記 ブログパーツ アクセスランキング
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読者様からのご相談。NISA口座で米国ETFを購入する前に検討すべきこと

こんにちは、中田たろうです。

国内外の株式市場で株価が調整されました。
でも、私は何も気にしていません。
週末にアセットアロケーションを確認すると、株式クラスの比率が下がっていたので、少し追加投資をしなければと思っていますが、まあ、そんな程度の感想です。

さて、前回のエントリで、読者のしろうと様からコメントをいただきました。
その一部を引用します。

ど素人が米国ETFのVTを購入しようかと考えています。現在SBI証券は特定口座の外国株は未対応。 会社員なので確定申告をしたことがありません。 とても面倒に思います。 NISA口座で購入した場合は特定口座未対応の外国株でも、確定申告は不要、損はしない。と言うことですか?


上記のようなご相談ですが、ほかの読者の参考になるかと思いましたので、私の意見をこのエントリにまとめました。

NISA口座では、インカムゲイン(ETFの分配金)も、キャピタルゲイン(売却差益)も非課税です。
しかし、デメリットもあります。
そして、非課税期間の終了時にどうするか、値下がりしたときにどうするか、判断が難しいケースも想定できます。

米国ETFの購入については、下記の点について、事前に明確な運用方針を決めたほうがよいと思います。

1.5年の非課税期間が終了後、NISA口座の資産をどうするか
非課税期間が終了して翌年のNISA口座へロールオーバーしたときは10年後ということになりますが、将来的にNISA口座は使えなくなります。
非課税期間の終了前に売却するか、NISA口座から特定口座へ移管するか、どちらかを選択することになります。
仮に5年(もしくは10年)で売却するのであれば、売買手数料と往復の為替手数料で、米国ETFのメリットが生かしにくくなります。
米国ETFを特定口座へ移管したときは、分配金の外国税額控除について、確定申告をどうするかの判断が生じます。

2.分配金の再投資をどうするか
2015年はキャンペーンでNISA口座での米国ETFの買付手数料は不要です。
しかし、2016年以降は不明です。
さらに、2024年以降はNISA口座での新規投資はできなくなります。
2020年から2023年に購入した資産の再投資先は、2024年以降、特定口座しか使えず、買付手数料のキャンペーンはありません。

余談ですが、2017年4月1日から消費税率が10%に引き上げられれば、売買手数料は値上がりになります。
税率が上がれば、国内のインデックス投信の信託報酬も引き上げられますが、海外ETFのエクスペンスレシオには影響しません。

3.投資額がNISA口座で年間100万円(2016年からは120万円)の上限を超えたときにどうするか
新規投資分だけでなく、分配金の再投資分も合算して、年間の上限内になるでしょうか。
仮に上限を超えたとき、
 1)超過分は特定口座で購入するでしょうか
 2)特定口座で購入したときには、二重課税された分配金の外国税額控除は確定申告しますか

4.非課税期間の終了時、NISA口座で含み損が生じているときはデメリットが生じるが許容できるか
これは米国ETFだけでなく、NISA口座で保有するものすべてにあてはまります。
 1)NISA口座での譲渡損失は、損益通算ができない
 2)NISA口座から特定口座へ移管したときの取得価格は移管日の時価になるため、含み損が生じている状態で移管したときは将来の売却時に課税負担が大きくなる
たとえば、100万円で購入した資産が80万円に値下がりしたときにNISA口座から特定口座へ移管すると、特定口座内でこの資産の取得価格は80万円になります。リタイア後にこの資産が150万円へ値上がりしたときに売却すると、譲渡差益は50万円ではなく70万円に対して課税されます。

5.前項のデメリットを回避するためには、非課税期間の終了前に、値上がりしたときに売却 or 特定口座へ移管すればよい
これも米国ETFだけでなく、NISA口座で保有するものすべてにあてはまります。
売却 or 移管すれば、非課税期間をフル活用できません。
売却 or 移管のタイミングは、相場を見ながら自分で判断する必要があります。
売った後にさらに値上がりして悔しい思いをすることや、買った直後に暴落して売却 or 移管のタイミングを逃すこともありえます。

ちなみに、私は2014年にNISA口座で購入した「日本株式インデックスe」を今年6月にすべて売却して、特定口座のETF(東証1306)へリレー投資しました。

 2015/06/16「NISA口座のインデックス投信から特定口座のETFへリレー」
 http://nakatatarou.blog110.fc2.com/blog-entry-857.html

上記の5項目は、いずれも、整理が簡単ではないと思います。
当面は低コストのインデックス投信を購入しつつ、米国ETFの購入とNISA口座の活用について、じっくり検討をすすめてはいかがでしょうか。

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2015/08/24 09:00 | ETF・インデックスファンドCOMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

中田様

お世話になります、ご親切にありがとうございます。
深い・・・とても深いです。

当方浅はかすぎました。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETFを
1度限りNISA口座で購入し放置
ニッセイ国内債券インデックスファンドを
毎月積立る予定でしたが
もう少し時間をかけ勉強しつつ中国を眺めつつ検討します。

貴重なお時間頂き感謝致します。
これからも更新心待ちにしております。

No:708 2015/08/25 11:21 | しろうと #- URL [ 編集 ]

> しろうと様

コメントありがとうございます。
自分のまとめたエントリをあらためて読み返すと、米国ETFとNISA口座は、あまり相性がよくないように思います。
既にある程度の資産を米国ETFで持っている人がNISA口座を活用するか、NISA口座の年間100万円の上限より大きな資金を継続的に10年以上も毎年投資できる人ならばいいでしょうが、それ以外の人にとっては使いにくいかもしれませんね。
今後も私のブログにおつきあいいただければ幸いです。

No:709 2015/08/26 21:01 | 中田たろう #- URL [ 編集 ]

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