STAMシリーズが信託報酬引き下げの快挙 中田たろうの投資日記 ブログパーツ アクセスランキング
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STAMシリーズが信託報酬引き下げの快挙

こんにちは。中田たろうです。

住信AMが「STAMインデックスシリーズ」の信託報酬を7/30から引き下げることを発表しました。

 STAMインデックスシリーズの信託報酬率引き下げ等について
 http://www.sumishinam.co.jp/common/cms/whatsnew/390.pdf

引き下げ幅は、STAM TOPIXの年率0.0105%ポイントから、STAM新興国株式の年率0.189%ポイントまでで、これは「快挙」と言えるでしょう。
引き下げ後の信託報酬を、eMAXISシリーズ、CMAMインデックスeシリーズと比較して、表にまとめてみました。

 (表)信託報酬(税込。年率)の比較
 アセットクラス STAM eMAXIS CMAM
国内株式 0.4725% 0.42% 0.3885% 
国内債券0.42%0.42%0.3885%
先進国株式0.63%0.63%0.525%
先進国債券0.5775%0.63%0.525%
新興国株式0.6825%0.63%
新興国債券0.63%
J-REIT0.525%0.42%
先進国REIT0.6825%0.63%
 (STAMの信託報酬は2010年7月30日以降)

信託報酬が低くなったとは言え、STAMシリーズの信託報酬は、最も低コストな既存のファンドと同じか、やや劣る水準でしかありません。
今回の信託報酬の引き下げは、「既にSTAMシリーズを保有している投資家の資金を繋ぎとめておく」程度の効果しか期待できないような気がします。

信託報酬を引き下げれば住信AMの収入が減ることになりますが(しかし、その分は投資家の収益が向上します)、「STAMシリーズは黒字化できているのか?」が最も気になります。

住信AMの資料によると、「STAMインデックスシリーズの純資産総額は、2010年6月末現在で約260億円(8本合計)」とあります。
大雑把な計算ですが、STAMインデックスシリーズの信託報酬の加重平均が年率0.6%とすると、8本のファンドから得られる信託報酬は、1年間でおよそ1.5億円です。
これを住信AMと販売会社と受託会社の三者で分け合っています。
住信AMの取り分が5割弱とすると、年間で約7千万円です。
信託報酬の引き下げで仮に1割減ったとすると、約7百万円の減収になります。
もしかすると、後発の低コストファンドへの対抗のため、赤字にもかかわらず引き下げをしたのかもしれません。

ちなみに、国内最大の公募投信である「グロソブ」は、純資産残高が33,741億円(7/5現在)で、信託報酬が年率1.25%(税抜)なので、1年間で400億円強の信託報酬になります。
圧倒的です(しかし、インデックス投信よりも割高なコスト分は投資家の収益が悪化します)。

三社の投信の運用資産残高(2010年3月末)は、住信AMが7,870億円、三菱UFJ投信が約66,000億円、中央三井AMが約21,000億円です。
「信託報酬の引き下げ競争」が起こって「体力勝負」になれば、住信AMが最も早く脱落するかもしれません。
eMAXISシリーズの販売開始以降、新規資金の流入の勢いは衰えているでしょうし、引き下げにも関わらず純資産額は思ったように増えず、赤字が増加して数年後に償還、という最悪のシナリオもありえるかもしれません。
(今の時点で償還リスクを心配する必要はまったくありませんが、将来的な可能性としてはありえるという程度だとご理解ください)

また、後発のeMAXISシリーズやCMAMインデックスeシリーズが「ネット専用」であるのに対して、STAMシリーズは店頭販売している証券会社や銀行もあります。
それらの金融機関の人件費などのコストにも配慮する必要があるかもしれず、STAMシリーズはこの点がハンデキャップになる可能性もあります。
販売会社の事情を考慮すれば、ファンドの純資産額が増えたとしても、STAMシリーズのこれ以上の低コスト化は難しいかもしれません。
今回の引き下げが、販売会社の取り分か、委託会社の取り分か、信託報酬のどこをどのように削ったのか現時点では不明ですが、社内外の調整はかなり無理をしているだろうと思います。
新しいネット専用ファンドを立ち上げるなどしなければ(そのときの名前は「STAMインデックスeシリーズ」?)、STAMインデックスシリーズを店頭販売している金融機関は、これ以上の引き下げについていけないかもしれません。

個人的には、STAMインデックスシリーズの中ではSTAM新興国株式を保有していて、当面は海外ETFへのリレー用に積み立てを行っていくつもりなので、今回の引き下げは大歓迎です。
eMAXIS新興国株式は「その他費用」がやや不透明なので、ある程度は実績が明らかなSTAM新興国株式のほうが、現状では信頼できると思っています。

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2010/07/06 09:00 | ETF・インデックスファンドCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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