2007年08月14日 中田たろうの投資日記 ブログパーツ アクセスランキング
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外国債券投資の決定打!?(後編)

こんにちは。中田たろうです。

前編で、大手証券での「外貨MMFからゼロクーポン債へのリレー投資」について、メリットとデメリットを書きました。
昨日のエントリーを読んでいない方は、まずそちらに目を通してください。

前編 http://nakatatarou.blog110.fc2.com/blog-entry-41.html

なお、今回の議論は「バイ&ホールドでの長期投資」「海外の証券会社は使わない場合」に限った視点で行っていますので、そのことは了承ください。

楽天証券が扱っている海外ETFに、債券ETFがあります。
AGG http://www.rakuten-sec.co.jp/USCompanyInfo/AGG.pdf
信託報酬は年率0.2%です。
ちなみに、投資信託でコストの安い、年金積立インデックスファンド海外債券でも、信託報酬は年率0.7035%です。
楽天での「米ドルMMFからAGGへのリレー投資」も有力な債券投資法の候補として考えられます。

AGGの価格チャートは、こちらで確認できます。
この数年は、97~104ドルの範囲で推移しています。
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=agg;range=5y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined

ちなみにAGGの出来高は、直近の3か月の平均が約40万口。
これを多いと見るか、少ないと見るかは、それぞれでしょう。

さて、ゼロクーポン債と債券ETFのAGGを、様々な要素で比較してみます。

1.コスト
2.利回り
3.税金
4.金利や為替などの変動要素
5.通貨分散
6.最低購入価格や運用に必要な手間
7.リバランスのしやすさ
8.デフォルト(貸倒れ)リスク

1.コスト
まず、楽天証券は為替スプレッドが大手証券より安いのは、AGGのメリットになります。

AGGは何口ずつ購入するかで、代金に対する手数料(1000口まで31.5米ドル)の割合が変わってきます。
最低の10口だと、手数料率が約3%になります。
30口購入すれば手数料率が約1%になるので、このあたりが最低ラインでしょうか。
その場合、30万円以上の資金が必要になるので、毎月1万円ずつ積み立てても、AGGを購入するまでに3年くらいかかる計算になります。

ゼロクーポン債の購入単価は、購入金額にかかわらず一定です。
購入時の「かくれたコスト」が仮に2%とすると、AGGを10年保有すれば一緒になります。

何年保有するか、AGGを何口ずつ購入するかで、コストの優劣は変わってくるでしょう。

2.利回り
米国のヤフーでAGGの分配金を調べると、大雑把な計算では、ゼロクーポン債の利回りを多少下回るようです。
http://finance.yahoo.com/q/hp?s=AGG&a=08&b=29&c=2003&d=07&e=11&f=2007&g=v
AGGは分配金に課税されるのに対して、ゼロクーポン債の複利効果の高さが、ここでは効いてきます。

3.税金
税金のことだけで、もう一つのエントリーが書けてしまうと思うので、ここでは結論だけ。
分配金に課税されるAGGよりも、売却時、もしくは償還時だけに課税されるゼロクーポン債の方がメリットは大きいようです。
ただし、長期投資の場合、売却する10数年以上先に税制がどうなっているかは誰にもわかりません。
無責任かもしれませんが、今ここで議論をしても、あまり意味がないように私は思います。

4.為替や金利などの変動要素
楽天証券では分配金は強制円転されるので、円高になるとAGGは不利です。
ただ、利上げがあればAGGの分配金も高くなるはずです。
AGGは利上げと円安は有利、利下げと円高は不利。
ゼロクーポン債の利回りは、購入すれば固定のまま、為替の影響を受けません。
償還までホールドする戦略であれば、外貨でのリターンは確定しています。
したがって、利上げがあれば相対的に不利になり、利下げは相対的に有利になります。
AGGの方が変動要素は大きいと言えるでしょう。

5.通貨分散
AGGは米国の債券インデックスに連動するETFなので、米ドルオンリーになってしまい、片手落ちです。
ユーロなど別の通貨への債券投資が必要でしょう。
外貨MMFとゼロクーポン債は、複数の通貨を選択できます。
自分で分散割合を決められるのはメリットです。

6.最低購入価格や運用に必要な手間
楽天証券では、海外ETFの購入は10口単位なので、AGGを買うのに最低1000ドル程度+手数料31.5ドルが必要です。
いったん購入したAGGは売却時までほったらかしできますが、分配金の再投資に手間がかかります。
保有量が少なければ、分配金が積み上がるまで時間がかかり、複利効果が小さくなります。
また、AGGは税金の二重払いを取り戻すための確定申告が必要で、その手間がかかることも忘れてはなりません。

ゼロクーポン債は、額面の1000通貨単位での購入になります。
野村の米ドルのゼロクーポン債で利回りが最も高いものは償還日が2023年2月で、額面100ドルの購入単価は46ドル程度です。
したがって、最低460ドル程度で購入できます。
償還期間がもっと長いものを購入すれば、さらに購入価格は安くなります。
手間の面では、償還日を迎えるごとに新たな取り引きが必要になります。

7.リバランス
株式と債券のリバランスのしやすさとそれにかかるコストは、AGGに軍配が上がります。
楽天証券でAGGと株式のETFとを売買すればいいだけです。
ゼロクーポン債の場合は、売買コストが膨らんでしまいます。
ちなみに私は、毎月の積み立て額を変更することで時間をかけて対応して、リバランスの売買コストを抑えるつもりです。

8.デフォルト(貸倒れ)リスク
もし米国に「万が一」のことがあれば、ゼロクーポン債もAGGも「共倒れ」になるでしょう。
ただし、AGGは国債以外の債券も組み込まれているので、「爪の先をヤスリで削ったくらい」はリスクが高いかもしれません。

以上、バイ&ホールドの長期投資を前提とした場合の「ゼロクーポン債と債券ETFの比較」では、金利、為替、そして税制の動向次第で、AGGとゼロクーポン債の優劣は変わるようです。
結局どうするかは投資するその人次第、というのが私の結論です。

積み立て資金に余裕がある人は、両方に投資すれば分散効果があるでしょう。
たとえば、米ドルはAGG、ユーロはゼロクーポン債へ投資するという方法も、選択肢としては考えられます。

私は、為替の影響が小さくて利回りが固定(=リターンが確定)しているゼロクーポン債を選択しました。
資金管理が楽なことも大きな理由です。
今、私の野村証券の口座にある資産は、100%が米ドルとユーロの債券です。
野村の資産額=外国債券の資産額になるので、損益などの把握がしやすいです。

「外貨MMFからゼロクーポン債へのリレー投資」は、ネットでは誰も提唱していない新たな方法として、強くオススメしたいです。

2回にわたったこのテーマは、我ながら「力作」だと思っています。
しかし、投資を始めて2か月足らずの、私の乏しい金融知識に基づいて書いています。
事実と異なること、私と違った視点などがあるかもしれませんが、そのときは教えていただければ幸いです。

2007/08/14 09:00 | 外国債券COMMENT(0)TRACKBACK(1)  TOP

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